文章中に小さな図表を書き込みたい事があるかと思います.
そんな時には,まず minipage 環境でしょうか.
しかし,体裁を整えたり,文章を構成したりする事を考えると,
面倒だったりします.
そんなときには,以下のものが役に立つようです.
「研究計画・方法」などで,図表などを枠空けして貼り込みたい時 に使用できると思われるマクロです.
% \WrapFig{行数}{幅(正:左端,負:右端)}{内容} % ただし,改行は \hfill\break\indent で行う必要がある \def\WrapFig#1#2#3{% \setbox\dummybox\vbox{\hsize=\ifdim#2>0pt#2\else-#2\fi#3}% \Y=\ht\dummybox\advance\Y\dp\dummybox\noindent \ifdim#2>0pt \box\dummybox \else \X\hsize \advance\X#2 \advance\X2mm \hskip\X \hbox to 0pt{\box\dummybox\hss}\fi \vskip-\Y\hangafter-#1\hangindent#2}
「行数(高さを行数で表す)」,「幅(単位付きの寸法)」は文章 を回り込ませたい枠の大きさです. 「内容」には,TeX で使用できるものを入れる事が可能かと思いま すが,全てを試してみたわけではありません. 私の環境では,以下のサンプルが問題無く使用できています.
注意点は,\WrapFig のコマンドのすぐ次の行から本文を始める事
と,\par や空行による改行が使用できない事です.
#3 の内容に問題が無ければ,plain TeX でも,LaTeX でも同じよ
うに使えます.
使用方法は,以下の通りです.
\long\def\研究計画・方法{% \WrapFig{16}{60mm}{\special{epsfile=eps/sA_1.eps hscale=0.25}} I. 研究計画・方法は以下の通りである。 \hfill\break\indent 研究計画・方法は以下の通りである。 (中略) \区分点線 \WrapFig{4}{-25mm}{$\left(\matrix{a& b\cr c& d\cr}\right)$} II. 研究計画・方法は以下の通りである。 \hfill\break\indent 研究計画・方法は以下の通りである。 (後略) }
取り込める内容は,下記のように様々です.
\WrapFig{11}{55mm}{} \WrapFig{11}{55mm}{\vbox{\vskip3mm\hbox{\vrule \vbox{\hrule \vskip 3pt \hbox{\hskip 3pt \vbox{\hsize=50mm\vrule width 0pt height 50mm}% \hskip 3pt}\vskip3pt \hrule}\vrule}}} \WrapFig{15}{55mm}{\special{epsfile=eps/sA_1.eps hscale=0.25}} \WrapFig{16}{-60mm}{\includegraphics[width=55mm]{eps/sA_1.eps}} \WrapFig{4}{25mm}{\begin{tabular}{c}a\\b\end{tabular}} \WrapFig{4}{25mm}{$\left(\matrix{a& b\cr c& d\cr}\right)$} \WrapFig{4}{-25mm}{$\left(\begin{array}{cc}a& b\\c& d\end{array}\right)$}
caption の様なものを付けたければ,以下のようにして出来ます.
\WrapFig{17}{55mm}{\vskip2mm\special{epsfile=eps/sA_1.eps hscale=0.25}% \vskip15\baselineskip\hskip3mmFig.1~~Figure of figure} \WrapFig{17}{55mm}{\special{epsfile=eps/sA_1.eps hscale=0.25}% \centerline{Fig.1~~Figure of figure}} \WrapFig{17}{65mm}{\includegraphics[width=55mm]{eps/sA_1.eps}\\ \hskip10mmFig.1~~Figure of figure} \WrapFig{17}{65mm}{\includegraphics[width=55mm]{eps/sA_1.eps}\\ \centerline{Fig.1~~Figure of figure}} \WrapFig{4}{-25mm}{\vskip2mmCaption \vskip2mm$\left(\matrix{a& b\cr c& d\cr}\right)$} \WrapFig{4}{-25mm}{\centerline{Caption}% \vskip2mm$\left(\matrix{a& b\cr c& d\cr}\right)$}
ここでは,wrapfig.sty を使用してみましたが, wrapfloat.sty でも同じようにして使用できます.
% 頁出力コマンド \makeatletter \input{wrapfig.sty} \makeatother \OutputPagesそして,該当箇所に wrapfig,wraptable 環境を書き込んで下さい. ただし,\caption コマンドは使用できませんので, 自分で書き込む事になります.
\begin{wraptable}{r}{90mm}\small\centering {\bfseries キャプション}\\ \begin{tabular}{|c|c|c|} a& b& c\\ \end{tabular} \end{wraptable} 右の表に示すように...
wrapfig.sty を使用すると,以下のエラーが発生致しますが 問題無く使用できます.
! No room for a new \dimen . \ch@ck ...\else \errmessage {No room for a new #3} \fi l.29 \newdimen\WF@size ?